映画『RAMEN TEH』公開記念の「バクテーラーメン」絶賛提供中

2018年3月29日、映画『RAMEN TEH(ラーメンテー)』がシンガポールで一般公開されています。この映画は、日本・シンガポール外交樹立50周年(SJ50)を記念して製作がはじまりました。日本の舞台は群馬・高崎市。一方、シンガポールでは広範囲にわたってロケが行われています。

映画タイトルになっているRAMEN TEHとは、ラーメン(Ramen)とシンガポール名物のスペアリブの漢方スープであるバクテー(Bak kut teh)を掛け合わせた造語で、本編の重要なキーワードになっています。

本編では、日本人の父とシンガポール人の母をもつ主人公の真人(斎藤工)が、父の死をきっかけに、10歳まで過ごしたシンガポールへ渡り、両親の足跡を辿る物語。長年在住している日本人フードブロガーMIKI(松田聖子)の助けを借り、叔父からバクテー作りを学び、バクテーラーメンのアイデアを思いつきます。


今回の映画で、ラーメン監修を担当した『ラーメン けいすけ』の店主 竹田敬介氏が本編にも登場。映画公開を記念して、同氏が経営する『KEISUKE TOKYO』では、4月30日まで「Bak kut teh Ramen(バクテーラーメン)」(S$13.90)を提供しています。一日20食限定。

バクテーは、豚肉のスペアリブをベースに出汁を取り、塩、白コショウ、漢方で煮込んだスープのことです。このラーメンは醤油を加えたクリアスープに、焦がしネギ、ニンニク、クコの実、きくらげなどが入り、さっぱりとした味わいになっています。ストレートの細麺と絡みやすく、食べやすいです。

個性的な作りの容器に驚きますが、これは器の傾斜をいかして、ラーメンの香りが食べる人の前に香ってくるように計算されていて、日本のラーメン店でも使われている形状です。バクテーを食べる時に欠かせない揚げパンの油條(ユゥティアオ)はスープに浸して。また、中国の甘い醤油であるダークソイソースは、スペアリブにつけて食べるものです。

一見スペアリブの料理と思われがちなバクテーですが、主役はスープ。漢方で煮込まれたスープは、その昔、貧しい労働者の活力源として朝食に食べられていた料理なのです。当時の貧困者たちは、食べ残されたスペアリブの骨を拾いスープにしていました。

バクテーラーメンができるまで、バクテーの解説に関しては、本編でも解説がされています。また、他にもシンガポール料理の解説が随所に登場しているので、シンガポール初心者にもわかりやすく、映画の後には「バクテーラーメン」を食べずにはいられなくなるでしょう。

公式情報によると『RAMEN TEH』の日本公開は、来年の頭になるとのこと。当初の予定よりだいぶずれ込んでいますが、公開が待ち遠しくなります。

★KEISUKE TOKYO

SINGAPORE FOOD TRIP

シンガポールを旅しながらその魅力を食を通じて発信 アジアンフードディレクターとして、メディアを中心に活動中